音楽エッセイ

2004/12/25土

1年をふりかえって

 今年は、パユのザ・シンフォニーホールでの公演が、インターネットで配信されて、インターネットがだんだんとなくてはならない存在になってきたな、という印象です。

 他にも、楽天が野球チームを持って、楽天市場の知名度があがり、インターネットで買い物をすることもこれからもっと普通の感覚になっていくと思います。

 私は、今までも、楽天市場やAmazonを知らない人なんていないのでは、と思っていました。でも、実際には、今回の楽天の野球チーム誕生で、楽天市場を初めて知った人から、「どういう風に買い物するの?」と質問されたこともあり、インターネットの世界と現実の世界は違うのかな、と実感した年でもありました。


2004/12/18土

美しき水車小屋の娘

 最近、文章を書くときに、読点をうつ位置を悩むことが多くなってきたので、「中学生からの作文技術」の本を買って読みました。

 この本の、第一章「かかる言葉と受ける言葉」のところに、シューベルトの「美しき水車小屋の娘」のタイトルについて書いてあります。このタイトルが文法的に正しいかどうかという話で、P.32から8ページにわたっています。「美しき」が「娘」の直前にくるほうがいいのでは、という話です。

 こういう話題にこれだけたくさんのページ数をさけることに驚いてしまいました。歌曲のタイトルとして、なじんでいますので、私はこんなことを考えたこともありませんでした。


2004/12/11土

理想の死に方

 新聞広告で、「文藝春秋1月号」に、山崎豊子さんの小説「運命の人」が新連載開始というのを見かけて、今からまた山崎豊子さんが小説を書かれるということに驚き、この雑誌を見ました。

 そこに、「理想の死に方」というコーナーがあり、58人の著名人が文章をよせていました。音楽家では、中村紘子、フジ子・ヘミング、岩城宏之の文がありました。中村紘子さんは、ピアニストは長寿の傾向がある、ということを書かれていて、そういうものかな、といろいろなピアニストを思い巡らしていました。

 理想の死に方というと、私は、やはりぽっくりがいいと思いますが、自分が亡くなった後に、他人に自分の部屋をいろいろと見られるのは嫌なので、自分で部屋を整理した状態にはしておきたいです。


2004/12/4土

歌が聴こえる

 以前に、音楽エッセイのページで、松本清張作「捜査圏外の条件」の小説について、書いたことがあります。この作品は、歌が、犯人を決定づけるポイントになっています。原作の小説と、ドラマ化の時では、歌が違ったということを書いたのです。

 時が違うと、流行歌も当然違いますから、原作で使われていた「上海帰りのリル」は、小説が書かれた時点で流行っていた歌だと思っていました。でも、このたび、宮部みゆき責任編集の「松本清張傑作短篇コレクション(上)」に書いてある宮部さんの文章に、「小説が書かれた時は、上海帰りのリルが、流行した時から数年間経っている」とありました。

 意外な気持ちがしました。上海帰りのリルの歌詞が、「捜査圏外の条件」の雰囲気にあっていたのかな、とかいろいろと思いめぐらすとおもしろいです。 


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